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【論文】Mating frequency mediates personality expression in facultatively polyandrous mites

昨年度、農学研究科招へい教授として本研究室に滞在されていた Peter Schausberger先生(オーストリア、ウィーン大学)が、滞在中に実施された研究の論文がpublishされました。

Schausberger P, Usugi S, Wang C, Hinomoto N (2025) Mating frequency mediates personality expression in facultatively polyandrous mites. BMC Biol. https://doi.org/10.1186/s12915-025-02474-7

 本研究室の学生2名も、実験データ取得におおいに活躍してくれました。

 この論文では、捕食性のカブリダニPhytoseiulus persimilisを用いて、複数回交尾が直接的・間接的な利益により雌の残存生殖価値(RRV)を増加させるという仮説を検証しました。その結果、複数回交尾した雌は1回交尾の雌よりも社会性が高いことがわかりました。これは、生殖価値を高めるために群集内での個体間衝突を緩和する戦略を反映していると考えられます。本研究は、動物のパーソナリティ研究において配偶者関連の変数を考慮することの重要性を示しています。

チリカブリダニ
チリカブリダニ